日本でも80年代までは、人形劇などは子供向けを中心に見られたものです。しかし、台湾ではまた日本のそれとは異なった形で発展し続けているのです。

 

台湾は多くのケーブルチャンネルが普及している国ですが、その中には特徴的なコンテンツを持つものも存在しているでしょう。

 

「霹靂台灣台」と呼ばれるチャンネルが台湾には存在していますが、台湾に行ってこのテレビチャンネルに合わせると「人形劇」ばかりを放送していることに気付かされます。

スポンサーリンク

台湾唯一の人形劇チャンネル「霹靂台灣台」の特徴

それもそのはず、「霹靂台灣台」は台湾で唯一の本格的な人形劇専門チャンネルなのです。

 

しかし、いわゆる日本の「文楽」いわゆる「人形浄瑠璃」とはタイプが若干異なり、「霹靂台灣台」における人形劇はより新しい大衆性を帯びた存在であると言えます。

 

ここでは、「霹靂台灣台」における人形劇の基本的な特徴をチェックしましょう。

布袋劇と呼ばれる民間伝統人形劇を専門的に扱う

このチャンネル内で放送されている人形劇は、台湾では一般的に「布袋劇」と呼ばれています。

 

布製の服飾に木製の骨組みで構成された精巧な人形を使った人形劇で、台湾では有名な民間伝統芸能なのです。

 

そのルーツは中国大陸の福建省や広東省の一部になりますが、台湾では現在まで廃れずに発展を続けてきています。

 

中国オペラ関係のチャンネルはよくありますが、人形劇の専門チャンネルは相当画期的なジャンルだと言えるでしょう。

使用される人形の動きのリアルさも感動に値する!

「霹靂台灣台」で見ることができる「布袋劇」で使われている人形をみると、従来の人形タイプと比べて大型であることも少なくありません。

 

人形の構造も複雑になっており、片手ではなく両手で操作しないと操れないようになっています。

 

そのため、チャンネル内で繰り広げられる劇も、人形の動きが大変リアルなことも特徴でその動きに感動すら覚えるほどなのです。

 

もちろん、人形操作しているスタッフの並々ならぬ努力のたまものであることは言うまでもありません。

スポンサーリンク

布袋劇を結果的に復興させた「霹靂台灣台」の偉大さ

台湾で発展し続けた「布袋劇」にとって、実は「霹靂台灣台」の存在は何物にも代えがたい価値がありました。

 

簡単に言うと、「霹靂台灣台」がなければ「布袋劇」がこれほど台湾で今でも受け入れられることはなかったかもしれません。

 

ここでは、「霹靂台灣台」の偉大さに関する理由などもご説明していきましょう。

70年代までは実際の舞台で演じられることも多かった

台湾では「布袋劇」は街の至るところで演じられ、今でも「布袋劇」専門の劇団が台湾には存在しています。

 

しかし、70年代を過ぎると街中で演じられる機会は大幅に減少し、80年代は文化項目としての不遇な時期だったかもしれません。

 

それでも、90年代に入ると多くのケーブルチャンネルが開局したこともあって、「布袋劇」の受け皿としてテレビがより担いやすくなったのです。

 

このことが、台湾にて本格的に「布袋劇」に息を吹き返させる切っ掛けとなったことは事実でしょう。

布袋劇に関するすべての人材を維持させる原動力

「霹靂台灣台」にて「布袋劇」がより大衆的な存在として大きく広がったのは2000代以降になりますが、これは「布袋劇」に携わる人材にとっても良いことでした。

 

メディアで演じられる機会が増えたということは、「布袋劇」で生活できる人材を維持できる原動力が出来上がったことを意味します。

 

結果的に人形師だけでなく、その演出家はもちろん、人形を作る職人についても優秀な人材が生まれやすい環境がそこにある訳です。
スポンサーリンク


映像メディアで布袋劇を扱うことの大きなメリットは?

さて、実舞台ではなく、映像メディアにて「布袋劇」を取り扱うことの大きなメリットは何でしょうか?

 

本来、台湾の「布袋劇」は日本で言う「紙芝居」的な要素も持っていましたが、現在はよりハイレベルな劇としてのニーズが高まっているようです。

 

その体現手段として、映像メディアは力強い存在であったと言えるでしょう。

現代人の趣向に沿ったよりリアルな演出が可能となる

「霹靂台灣台」での「布袋劇」は人形そのもののリアルさだけでなく、劇中の演出やビジュアル効果も大変リアルです。

 

編集や作り込みが可能な映像だからこそ、「布袋劇」の付加価値を飛躍的に高められたことは文化としての存続のために大きく寄与しています。

 

台湾の実写アクション系時代劇でもワイヤーアクションは多いですが、「布袋劇」であればよりそれを進めやすい大きなメリットもあるでしょう。

子供が気軽に見られるので伝統を伝承しやすくなる

このような映像作品としての「布袋劇」は、現代の子供たちにも受け入れられやすい傾向にあります。

 

子供のころから「布袋劇」を気軽に映像で見られる環境は、伝統芸能の伝承に役に立っているでしょう。

 

人形自体の操作性も大きく高まっている現状もあり、アニメのような親しみやすいキャラクターの人形による作品も多くなってくるかもしれません。

 

将来的には台湾でも、一層表現力豊かな「布袋劇」が台湾の子供たちによって生まれていくはずです。

スポンサーリンク