taiwan213

台湾の11月は日本と同じように文化的な季節

 

11月には台湾金馬獎と呼ばれる映画賞の授賞式が開催されます。

 

かつては10月に開催されたり、12月に開催されたりとバラバラでしたが近年はおおむね11月下旬に統一されているのです。

 

また、開催場所も台湾国内の会場を転々としていましたが、ここ数年は台北市にある國父紀念館で開催されています。

 

今回はこの台湾金馬獎について、他の中華映画賞と比較しながら特徴を見ていきましょう。

スポンサーリンク

台湾の11月の映画の祭典【金馬獎】の持つ特徴は?

taiwan214

台湾金馬獎はもともと台湾映画に対する賞でした。

 

台湾映画は日本の植民地時代に始まり、戦前は記録映画が主でしたが戦後に国民党が台湾に渡ってきてからはプロパガンダ映画が作られるようになっています。

 

その後1960代から娯楽映画が発展するようになって現在に至っているでしょう。

 

そんな中で、開催された台湾金馬獎は非常に歴史のある映画授賞式として見なされているのです。

1962年から開催されている伝統的な中華映画授賞式

台湾金馬獎は1962年に開催が始まり、1980年代に入る前にアメリカのアカデミー賞のようなノミネートによる審査方式になっています。

 

中華圏で行われる映画授賞式の中では最も古いことで知られ、台湾金馬獎の【金馬】の由来はもともと台湾にある【金門島】【馬祖島】の2つから来ています。

 

もともと、中国と対立する軍事上の需要な拠点であったこの2つの島を使ってネーミングすることで、台湾の映画界を奮起させる狙いがあったと言われているのです。

日本では注目されるのが意外に遅かった経緯もある

しかし、この台湾金馬獎は日本での知名度は著しく低く、その背景には香港映画が日本では70年代から日本に入ってきたことが挙げられます。

 

2000年代に入るまで日本人は台湾映画の存在を知らないことも多く、香港映画でさえも中国映画だと勘違いしていた方もまだまだ少なくないほどでした。

 

また、台湾自体が中国に統一されていないことも長らく知らなかった日本人も多く、90年代までは金馬獎自体がそれほど歴史あるものだとはまず認識されてなかったと言えるでしょう。

スポンサーリンク

台湾金馬獎における他の中華映画授賞式との違いは?

taiwan215

中華圏には台湾金馬獎の他に、香港の【金像獎】中国の【金鶏獎】が存在しているのです。

 

これらを合わせて、中華圏の三大映画授賞式と見なされていますが、やはり気になるのは台湾金馬獎との違いになるでしょう。

 

ここでは、この2つの映画授賞式の特徴を見て、台湾金馬獎との違いを見ていくことにします。

香港アカデミー賞【金像獎】との違い

香港アカデミー賞とも言われる【香港金像獎】ですが、相対的に見れば【台湾金馬獎】よりも知名度は高いことで知られます。

 

1982年から開催され、多くの中華圏の俳優はこの【香港金像獎】で賞をもらうことがステータスとされてきました。

 

中華圏の映画といえば香港映画という認識を持つ方は国内外に多く、香港のスターは日本でも非常に有名な方も多いので【台湾金馬獎】そのものが日本人の目に触れる機会に恵まれなかったのはこのためなのです。

中国アカデミー賞【金鶏獎】との違い

【中国金鶏獎】は1981年から開催され、中国アカデミー賞と呼ばれることも多くなりました。

 

2000年くらいまでは【台湾金馬獎】よりも知名度が低かった映画授賞式ですが、香港が中国に返還されてから香港スターを中国スターと見なすようになったことで香港スターの受賞者も出てきたのです。

 

中国はプロパガンダ映画を含めて桁違いの数の映画製作を実施していることもあって、中華圏では影響力が急激に増している映画授賞式と言えます。
スポンサーリンク


台湾金馬獎の知名度が上がる一方で新たな懸念も?

taiwan216

【台湾金馬獎】は【香港金像獎】の影響力低下によって、相対的に知名度が上がってきています。

 

それは香港映画の競争力低下にもよりますが、広東語ではなく普通語を使った映画が多く作られるようになったことも大きな要因の1つです。

 

ただ、【台湾金馬獎】は華僑であれば参加できる仕組みを持っていて、とても幅広い映画人が集まることでも知られています。実はこのことが新たな懸念となっているでしょう。

台湾の映画自体の制作がかなり少なくなってきている

現在台湾の映画界が直面している問題は、台湾映画と呼べるものが著しく減ってきていることです。

 

それは映画撮影に有力なスポンサーが付かなくなったこともありますが、これによって台湾映画自体の【金馬獎】への露出もかなり減っていることを意味しています。

 

そのため、近年の【金馬獎】は授賞式を充実させるために、香港や中国の俳優の出演している映画をメインに取り上げなければならない状況に陥っているのです。

3つの映画授賞式に存在する垣根がなくなりつつある

現在台湾の俳優も中国映画に出演するようになったことで、実際のところ中華圏三大映画授賞式の垣根はなくなりつつあります。

 

つまり、同じ映画でも異なる授賞式に参加していることも多いので、特定の映画授賞式で受賞することのステータスは大きく失われている状況なのです。

 

【台湾金馬獎】の場合、もともと参加資格がとても広かったこともあって、知名度と重要性の向上は実現できている反面権威の低下も見られるようになってきているでしょう。

スポンサーリンク