台湾と中国の違い。社会においても様々な違いがあるのですが、社会人になる前の学校生活においても両国には違いが存在しています。

 

日本以上に学歴重視傾向にある台湾と中国ですので、一般的にはそれほど教育環境における違いはないと思われがちなのです。

 

しかし、実際は学生自身における価値観の違いも大きいので、学校で学ぶ姿勢や目的に関しても大きな違いが見受けられるでしょう。

 

今回は台湾と中国の違いのうち、学校生活や学生そして親を含めた事情の違いにスポットを当てていきます。

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台湾と中国の違いでも意外に存在するのが学校生活

台湾でも中国でもやはり華人によって社会が構成されていますので、学校とりわけ大学で学ぶことについては強いこだわりを持つ傾向にあります。

 

しかし、大学に対する意識自体が両国では大きく異なっていることも事実で、学校生活をどう過ごすかということも根本的に大きな違いがあると言えるでしょう。

両国間における大学に行く目的の大きな違い

まず、両国には大学に行くことの目的さえも微妙な違いがあります。

 

台湾の学生が大学に行く目的は少なくとも就職に有利になるためという点もありますが、それ以上にどの職業に就くためという確固たる目標を持っていることが多いでしょう。

 

それに対して、中国の場合は理系文系といった得意分野は存在しているものの、大学に行くことは中国の社会ではより良い社会的地位を保てるという伝統的な考えから成り立っています。

 

大きな目で見ればこの2つの大きな差はないのですが、この微妙な差が学校生活での違いを大きくしているのです。

【大卒資格】を取ることが終着点になっている中国

中国人が【大卒】にこだわる大きな証拠となる良いケースとして、【大卒資格】を取得するための短期講習が各大学に存在していることです。

 

通常は大学に入学して4年間は勉強をして卒業する訳ですが、それでは時間も費用も多くかかってしまいます。

 

そのため、中国では【大卒資格】を取得させるために週に1回程度の講義を半年から1年間受けて、試験に合格することで大学卒業と同じ効果を得られるシステムが存在しているでしょう。

 

もちろん、すべての大学で存在している訳ではありませんが、システム自体は非常に需要が高くて中国の学歴事情を色濃く反映しているのです。

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台湾と中国の学生は自立心にも大きな違いが!

台湾と中国の学生の違いを考えた場合に、非常によく引き合いに出されるのが自立心の程度の違いになります。

 

中国は長らく一人っ子政策が取られてきましたが、現在は一人っ子同士の結婚であれば子供二人までが許されるようになりました。

 

しかし、人数に関係なく自由に出産できる台湾とは子供の教育方法などでも大きく異なるのが実情と言えるでしょう。

学生生活におけるアルバイトに対する認識の違い

まず、台湾と中国の学生ではアルバイトへの認識に大きな違いがあります。

 

台湾人の学生にとって、授業のない日や放課後においてアルバイトに励むことは何ら不思議なことではありません。

 

しかし、中国人の学生にとってはアルバイトに励むという行為自体、親が禁止していることも珍しくないでしょう。

 

そのため、社会人でない中国人学生の場合はどんなに経済的に困っても、アルバイトで生活費を稼ぐということはしない傾向にあります。

親の学生への考え方が自立心に大きく影響する

台湾人の学生の親は子供がアルバイトに励むことを止めることはありませんが、中国人の学生の親がアルバイトをさせないのには勉強だけをしておけば良いという思いがあるからです。

 

制度的にも二人っ子が許されたとは言え、中国社会における経済的な困難さを考えれば一人っ子の家庭が大部分でしょう。

 

そのため、子供をまず立派にして老後の面倒を見てもらいたいという親の思惑が常に先行して子供の方に向けられています。

 

これによって、中国人の学生の自立心も悪循環的に失われていく傾向にあるのです。

 

台湾より中国の学生が就職へのプレッシャーが大きい

実のところ、現在台湾と中国の学生の就職事情を比較した場合、中国人学生の方がプレッシャーもより深刻だとされます。

 

中国の場合はいわゆる改革開放によって、少なくとも過去30年は労働集約型の経済発展モデルで成長してきました。

 

しかし、現在でも中国で主流にあるこの就職モデルに対して、多くの学生が希望してないという実態が見られるようになったのです。

高学歴が増える一方で受け皿の増えない中国

中国では大学卒業者がここ30年で飛躍的に増えたものの、これらの高学歴人材を受け入れる地場産業の成長が進んでいないという状況があります。

 

地場産業のほとんどは外資によって潤っただけに過ぎず、そこから人材を抱えてさらに新しいものを生み出すという発展型の成長モデルを構築していません

 

人材の活用による全体的な社会発展よりも、企業を牛耳る一部のトップが富の独占にまい進したことで海賊版がいまだに蔓延する中国社会ができあがったのです。

 

これは先進国での雇用も喪失しましたが、それ以上に自国の人材の受け皿を作ることができない状況になったと言えます。

中国における【大卒】に対する著しい価値の低下

現在の中国が直面している最大の教育問題は、【大卒】の価値が著しく低下している点にあります。

 

これは新興国で一定の発展を遂げた国が陥るジレンマですが、大卒の資格を取ったにも関わらずに自分が理想とする職業に着けないという状況が常態化しているのです。

 

現在日本の学生にもこのような状況は見受けられますが、中国のように急速に経済成長があった国では予想以上に速くこのような状況に陥ったと言えるでしょう。

 

実際に、中国では人口の増加によって【大卒者】はさらに急増しており、年々失業者が飛躍的に増えています。

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まとめ

台湾の場合は日本と同じように一定の成長を遂げた後に低迷して、それを何とか維持するような経済をもっています。

 

中国の場合は経済の低迷を認めないという国の指針もあって、実際に危機的な低迷に陥っているのに国があたかもより成長しているような印象を常に自国民に植え付けている訳です。

 

中国人の学生はこのような国の施策によって、自らの人生を大きく狂わされている被害者なのかもしれません。

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